総長からの「愛してる」Ⅱ
でも、一つだけ私が美容整形に胸を痛ますことがある。
それは、自分の子が全く似なくなること。
それは親にとって、すごく悲しいことだと思うんだ。
「美容整形だけならまだ、許せたんだけどな。」
そう言った海斗は、グッと手のひらを握り締める。
唇を噛み締め、怒っているのがわかる。
恨み、憎しみ、軽蔑、怒り。
あまりにも多すぎる負の感情。
それを、自分の親に対して向けてしまうことは……とても悲しいこと。
それでも、その感情しか親に対して向けられない “悲しい” 子どもは、存在する。
………私も、その一人だから。