総長からの「愛してる」Ⅱ
返事は、返さなかった。
だが、昴があんな真剣に言った以上、脅しとかじゃねぇことはわかる。
一体、この先で何が待ってる?
俺が美愛を愛しているほど、美愛との別れを望むってどういうことだ。
そんなわけあるはずねぇのに、嫌な不安に襲われる。
正直、めちゃくちゃ怖ぇ。
美愛の身に何かあったかと考えると、正気じゃいられなくなる。
美愛にもしも何かあったら、と思うだけでかなりの恐怖に襲われてしまう。
「美愛……っ!!」
通路の先に、扉が見えた。
かなり頑丈な作りのそれを見て、確信する。
美愛は必ずこの先にいる。