総長からの「愛してる」Ⅱ
怒りで沸騰した頭。
無意識のうちに、殺気を放っていた。
「…は……?」
美愛の過去といい、今の美愛の痛みといい……こいつだけは生半可で終わらせねぇ。
本当は、俺が殺したいくらいだ。
だが、それだは未来に希望がないとわかっている自分がいる。
その理性で、どこまで自分を抑えられるか自信がない。
「…………っ!!」
過去最高にブチ切れた俺。
どんどん心が無になる代わりに、体が殴りたくてウズウズする。
「なんだよそりゃあ……」
そんな俺の目の前で、九識敦は一歩も動かずに呟いた。