総長からの「愛してる」Ⅱ
「美愛、ここで別れだ。」
触れたくてたまらない思いを押しとどめ、唇を噛みしめる美愛を見つめる。
「この戦いが終わって決着がついたら、俺とお前の間にはもう何もねぇ。
美愛、お前は幸せになれ。」
「廉也…………廉也じゃなきゃダメだよ。」
美愛の震える声を、首を振って否定する。
俺じゃなきゃダメなんてねぇ。
美愛ならきっと、もっと良い男と幸せになれる。
「美愛は幸せにならなきゃいけねぇ。
誰にも負けないくらいの幸せを掴まねぇといけねぇ。
その幸せを与えてやれるのは、俺じゃねぇんだ。
だから美愛……もう泣くな。」