総長からの「愛してる」Ⅱ
その言葉に、一瞬で心が救われた。
俺は、自分を殺せない自分が憎かった。
だから、復讐のために生きることで言い訳をしてきた。
けど、俺には廉の言う通り『生きる勇気』があったんだ。
この世に生きていることの絶望を知っているはずなのに、生きることを選べた。
「お前は何も悪くねぇよ。」
立ち尽くす俺の肩を、廉は軽く叩いた。
「お前の後片付けは任せろ。
仲間の責任をとるのは、俺だけでいい。」
俺をまだ仲間だと呼んでくれた。
……きっと、廉には一生敵わない。
「昴、美愛を頼んだ。」