総長からの「愛してる」Ⅱ
終わりの始まり
《side 美愛》
……あれから、何日経ったんだろう。
廉也に別れを告げられた私だけど、今でも廉也の部屋に居候している。
ただ、廉也はこの部屋に帰ってくることはなくなった。
多分、私はここを出ていくべきなんだと思う。
でも、帰る場所も行く宛も私にはない。
「未來……。」
また、あの日々に戻るんだろうか。
自分を売ってでしか、生きていけないあの日々に。
今度は悠もいない。
「……もう、あんなのは嫌だよ………」
自分に責任を感じているけど、廉也は悪くない。
それなのに、人に優しく自分に厳しすぎる廉也は、きっと自分を許せないでいる。