総長からの「愛してる」Ⅱ
「………片付けなきゃダメだよね。」
たったの数ヶ月なのに、ここには私のものが多すぎる。
「ねえ、未來………未來はもしかしたら廉也に引き取ってもらったほうがいいのかもしれない。」
廉也が本当の父親でないことはわかってる。
親権だって廉也に渡るのが難しいのもわかる。
でも、この先の未来。
どう考えたって、廉也といた方が未來は幸せなはずだ。
私の未来に、もう希望はない。
高校の学費も、貯金を崩してどうにか卒業までいけるかどうか。
高校も出れないようじゃ、未來を何不自由なく育てるなんて現実的じゃない。
きっと、何かを我慢させちゃう。