総長からの「愛してる」Ⅱ
ぐるりと部屋を見渡して、最後にぐっすりと寝ている未來へと近づく。
柔らかいその頬を撫で、そっと抱き上げる。
廉也に預けるってことは、未來は血の繋がる人がいる中で育つということ。
廉也に迷惑をかけるのは百も承知だけど、優しい廉也ならきっとわかってくれると信じるしかない。
「未來、どうか幸せになって。」
あなたが幸せに育つことだけが、私のこれからの生きる糧になる。
テレビの前のガラステーブルに近づき、そっと紙を置いてペンを握る。
何を書くか少しだけ考えて、たった三行の文を残した。