総長からの「愛してる」Ⅱ



「…………。」




あまりにも衝撃なことだったんだろうか。



お父さんはしばらく固まったあと、突然立ち上がった。




「本当か?!」




そのお父さんの行動に看守さんが反射的に動いたけど、内容を聞いていたからすぐに所定の位置に戻った。




「ああ、すみません。すっかり驚いたもので。」



ペコっと看守さんに頭を下げ、お父さんは再び私と向き直る。




「今日は連れてきてないんだね?
じゃあ写真でもあるかい?」



生き生きしたお父さんの姿に私も嬉しくなる。



今見せたいところだけど、面会時にものは持ち込めないから見せられない。




「すぐに手紙と一緒に送るね。」



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