総長からの「愛してる」Ⅱ
再び電車に揺られて、今度は3時間以上。
着いた駅には、都会とは違う風景が広がっている。
私はもう一度この地に……故郷の土の上に立っていた。
お父さんがいる刑務所の他にもう一つ行っておきたい所がある。
ケジメをつけるために、何よりも未來のために。
問題は、この地域一帯が鳳凰の管轄ってこと。
鳳凰の皆に見つかる前に動きたいから、できれば学校が終わるあと一時間の間に終わらせたい。
鳳凰に会う前に、目的地に辿り着かなきゃ。
「急ごう。」
今にも発車しそうなバスに慌てて駆け込む。
駅から離れた所にあるから、さすがに走っていくには無理がある。