総長からの「愛してる」Ⅱ
_______ガチャ
静かに開く扉見つめる。
峰さんはいつもの変わらぬ表情で、そのドアの動きを見ていた。
「こんにちは。」
頭を下げれば、來叶のお母さんの視線が向けられるのがわかった。
「久しぶりよね……美愛ちゃん」
來叶のお母さんの柔らかく品の良い声が聞こえた。
それだけで、心が温まる。
私はいつだって、この声が大好きだった。
「お久しぶりです。」
「あなたがいなくなってから、もう1年半よね。早いわね……この1年半、本当に色々なことがあったのよ。」
「私も……色々なことを体験しました。」