総長からの「愛してる」Ⅱ

「お互いに辛い思い出を語る必要はないってことにずっと気付けなかったのね。


美愛ちゃんを恨むなんて、場違いも甚だしいのに。」




「でも、私の過去が來叶を殺したことに変わりはないんです。」



いくら綺麗事や正当にしたって、私の犯した罪は変わらない。



來叶は私と出会わなければ、今でもここで自由に生きていただろう。



悔やんでも、悔やみきれない。




「それでも、來叶が選んだ道だもの。」



「私は…………來叶と出会って良かったんでしょうか？」




一番、口にしたくなかった疑問。



私と來叶は結ばれて良かったの？