総長からの「愛してる」Ⅱ
「愛してる」

愛している君のために




ピーンポーン




「あら、いつもの彼かしら。」


「私が出てきますね。」



峰さんがいそいそと立ち去る中、ニッコリと微笑んだ來叶のお母さん。




「美愛ちゃんは、彼氏がいるのかしら?」


「え…」



悪意のない瞳で、まるで嬉しそうに尋ねられた。


意外な質問に、涙が落ちる中驚いた。




「來叶のお父さんから聞いていらっしゃらないのですか……?」



「あら、なにか距離の置いた話し方をするようになっちゃったわね。


前みたいに、お母さんお父さんと呼んでくれればいいのよ。」



「はい……」




どうやら聞いてないみたい。


でも、一体なんで……?



< 367 / 427 >

この作品をシェア

pagetop