総長からの「愛してる」Ⅱ
「愛してる」
愛している君のために
ピーンポーン
「あら、いつもの彼かしら。」
「私が出てきますね。」
峰さんがいそいそと立ち去る中、ニッコリと微笑んだ來叶のお母さん。
「美愛ちゃんは、彼氏がいるのかしら?」
「え…」
悪意のない瞳で、まるで嬉しそうに尋ねられた。
意外な質問に、涙が落ちる中驚いた。
「來叶のお父さんから聞いていらっしゃらないのですか……?」
「あら、なにか距離の置いた話し方をするようになっちゃったわね。
前みたいに、お母さんお父さんと呼んでくれればいいのよ。」
「はい……」
どうやら聞いてないみたい。
でも、一体なんで……?