総長からの「愛してる」Ⅱ
『…………!!』
扉の奥から、怒鳴り声が聞こえた。
どうやら、かなり苛立っているみたいだけど、さっき来た人かな?
「あらあら、今日はいつもと変わって暴れているわね。
原因は、わかっているけれど。」
どうやら、お母さんは相手が誰なのかもうわかっているみたい。
こんなに大声が響いているのに、冷静でいられるなんて……流石としか思えない。
「残念だけれど、お話はあとに残しておいて私たちも行きましょう。」
「私たちって……私もですか?」
「当たり前じゃない。」
当たり前のことのように、お母さんは私の腕を引っ張った。
私は本当に、ここに戻ってこられた。
またお母さんと呼べるんだ。