総長からの「愛してる」Ⅱ



「廉也!!」




階段の上から、入り口で峰さんに掴みかかっている廉也を呼ぶ。



私の声が響いた瞬間、廉也は安心したように私を見つめた。



そして、すぐに身を翻す。




「廉也、待って!!」



立ち止まった廉也から、苦しげな声が聞こえた。



「美愛がここに来てくれて良かった。

これで俺は、もう役目を終えた。


まだ説得仕切れてねぇのに見放すような形になっちまうのは俺自身嫌だが……どうやら奥さんの方は受け入れてくれたみてぇだしな。」



その声がどこか悲しそうで寂しそうなのは……気のせいなのかな。



廉也、それはきっとあなたの本音じゃないよね?




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