総長からの「愛してる」Ⅱ



部屋の中をくまなく探せば、辿り着いたのはガラステーブル。



そこには、一枚の紙が載っていた。


俺に別れを告げる、紙。



幸せだったと書かれ、ありがとうを残され、未來を頼むと綴られていた。




なんで、こんな急に……っ



俺はこの一週間、美愛を手放すために行動していた。



もうすぐ、美愛が幸せになれる環境を用意できるはずだった。




今の美愛に、行くあてなんかないだろう。


ここを出て、あいつはどこに帰るつもりだったんだ。



あいつが考えそうなことは当然、体を売ることだ。




「馬鹿野郎っ」




< 374 / 427 >

この作品をシェア

pagetop