総長からの「愛してる」Ⅱ
「……そういうことだ。
幹部以外は倉庫に残って中が手薄になるのを防げ。幹部は全員で天瀬家に集合だ。」
『それって確信あるんだよね?』
「ああ。間違いないと思う。」
出所のわからない自信がある。
俺の勘が間違いないと言っている。
「美愛をまだあそこに帰すわけにはいかねぇ。」
『廉の方が先に着くと思うから。
頼んだよ。』
切れたスマホをしまい、再びバイクを飛ばす。
あの家は、まだ美愛を受け入れないだろう。
特に当主である天瀬さんが。
あのパーティーの日の様子を見れば、美愛に激しい憎悪を抱えていることは一目瞭然だ。