総長からの「愛してる」Ⅱ
「はい、喜んで。」
綺麗な微笑みのまま、一瞬驚いた美愛の瞳から涙が零れおちる。
堪らなくなった俺は、屋敷の大きな階段を駆け上る。
美愛のもとへと走る。
ギュっ……
なにも言わず、美愛を抱き寄せる。
愛してる、愛してる、愛してる……
何度言ったって足りないこの想いを、どうやって君に伝えればいいだろうか?
きっとどうやっても一度に伝えきれないから、人は一生をかけて伝えるために結婚するのかもしれない。
美愛の心も体も、全てが俺の色で染まればいい。
そうしたら、俺の我儘も美愛の夢も全てが叶う。