総長からの「愛してる」Ⅱ
「お前が頑張ってきたこの一年は、全部あいつのためだからな。
あいつがお前を生かしてくれた。
だから俺はあいつと__來叶に話さなきゃいけない。」
そこまで言ってくれるこの人は、どれだけ優しいんだろう。
過去の男に嫉妬するどころか、來叶認め尊重してくれる。
そんな廉也の優しさが嬉しくて、思わず自ら軽く唇を重ねた。
「廉也、ありがとう。」
少しびっくりした様子の廉也が、私の言葉に不敵に笑う。
「お前と出会えたこの奇跡、俺は運命だと思ってる。」
そんなキャラじゃないのに、彼の口から出た “運命” という言葉に頷く。
なんて幸せなんだろう。
「だからお前との時間を何よりも大切にしたい。」