総長からの「愛してる」Ⅱ
総長からの「愛してる」
《side廉也》
「おい」
「ダメだよ、そんな睨んでも。」
俺は、部屋の入り口を陣取っている奏に憤りを覚える。
「仕方ないじゃん、だって俺が動いたら廉也美愛のところに行くだろ?」
「なにか問題あるか。」
「今、準備中だから入らないでって言われたじゃんか!!」
______ゴンっ!!
「わああああ?!」
強情な奏に我慢できず、思わず奏の横の壁を殴った。
「っ?!壁ドンなんかされたって、俺はときめかないし、動かないからね!!!」
「チッ。なに言ってんだ。」
埒があかねぇ。
仕方なく、掛けてある俺の私服であるジャケットのポケットから、一枚の白い封筒を取り出す。
「ん?なにそれ?」
「……………………」
「無視かよ?!」