総長からの「愛してる」Ⅱ
俺の手の中にあるものは、まだ封が切られていない。
今朝、俺の家のポストに入っていたらしく、家の者が俺に届けてくれたものだ。
宛先には美愛の名前。
だが、送り主の名前は書いていない。
「これ怪しくない?」
「ああ。」
美愛には悪いが、こういう危険要素は美愛の耳に入る前に俺が勝手に処理している。
美愛には言えねぇが、美愛への郵便物は基本的に全て俺のチェックが入っている。
今回も今まで同様、美愛に渡してもいいのか確認作業に入る。
そして、その中身を開いた俺は驚愕することになった。
「………まじか。」
「ん?なんだった?」
中には、1枚の手書きの手紙が入っていた。
その内容に胸が熱くなる。
「敵わねぇな…」
そっと紙を折り、封筒の中へと戻した。