総長からの「愛してる」Ⅱ
「結局なんなのさ?」
「さあな。」
「あ?!」
俺の側に近づき、手紙を覗き見ようとしていた奏の横をすり抜ける。
奏がいなくなったドアに手をかけて、さっさと部屋を後にした。
「廉、待てよ!!
まじで俺が怒られるんだって!!」
奏の慌てた声を背に、小走りで目的の場所へと向かう。
しばらく建物の中を歩き、ある一つの部屋の前に立った。
目の前にある、扉を開けようとドアノブを引いた時__________
「ダメですよ。」
「チッ」
その腕を旭に掴まれた。
「てめぇはもう見てるんだろうが。」
「それは仕方がないことだと思うんですが。」
「美愛は俺の女だ。」
「だからこそ、でしょう。あなた方2人が主役だからお互いに会えないんです。」
そう言うと、旭は一歩離れて俺の姿を見た。