総長からの「愛してる」Ⅱ
「今朝、郵便受けに入ってたらしい。」
廉也が泣き止まない私の頬の雫を指で拭う。
「こいつと男として出会えて、敵として戦えて、良かった。」
私はその言葉に何度も頷く。
彼は、優しい人。
誰よりも優しくて…………ううん、誰よりも私に甘い人。
『俺を優しいとお前は言うが、それは違う。
俺がお前に甘いだけだ。』
彼の言っていたことが、やっと意味がわかったよ。
悠の優しさは、優しさじゃなかったんだね。
でもね、悠。
それでも私にとってのあなたは、誰よりも優しい人でいてくれたよ。
「なあ、美愛。
誰よりも幸せになろうな。」
廉也のその言葉に、私は頷いた。