総長からの「愛してる」Ⅱ
「………悪い。」
離れてベッドを降りれば、いつの間にか美愛の腕から抜け出した未來と目が合う。
子どもの前で何をやってんだ俺は。
罪悪感が押し寄せ、一度外に出ようと扉へ向かう。
ギュッ
服を掴まれ、後ろをむけば美愛が立っていた。
「………美愛…」
「……………。」
美愛が必死に何かを喋っているが、俺には伝わらない。
唇の動きを読もうとするが、そんなことをしたことがないし、不可能だった。
「まじで悪いけど、今は離してくれねぇか。」
俺の言葉に美愛は首を横に振る。
美愛に知られたくない。
俺の欲にあふれたこの気持ちを。