総長からの「愛してる」Ⅱ



俺の中でドロドロと存在する、黒い思い。


嫉妬、独占欲………そして男としての欲。



「俺は……この感情でお前を壊しそうで怖ぇよ。」



今まで何かを怖がったのは、あまりない。



言ってしまえば、過去のあの闇については怯えたが、


それ以外で思い当たるのは、特にない。




ここ最近では、お前に出会ってからいつも美愛に関係することで不安や心配はした。



だが、そんな思いさえ今まであまりなかった。




『れんや。』



美愛はもう一度書き始め、俺を見上げる。



『私がほしいの。れんやの全部』



美愛は俺の手にそれだけ書くと、俺に抱きついた。


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