総長からの「愛してる」Ⅱ
「……あの女の生き方に、そんな裏があるとはな。」
俺の話が終わり、海斗がポツリと呟く。
その言葉に誰もが動揺を見せた。
美愛の過去、というのももちろんあるが、
今まで、海斗が人に対して
……ましてや自分が一番嫌っているタイプの女に対して、
興味を示したことはなかったから。
「廉が変わった理由わかった。」
海斗の一言に、俺は思わず目を開く。
俺が変わったのは、美愛を守りたかったからだ。
ということは、こいつも少なからず美愛を守りたいと思ったわけだ。
「海斗。俺が変われたならお前だって変われる。」
お互いに自分の過去というよりも、自分に対してコンプレックスだったからな。