総長からの「愛してる」Ⅱ
龍嵐の全員の目つきが、変わっていた。
さっきまでの美愛自身を見ていなかった瞳は消え、美愛を認めていた。
涙を流している奴までいる。
「美愛、すごいよ。」
思わず口から漏れてしまう、感嘆の言葉。
女に見向きもしなかった廉也が誰かを愛するようになった。
俺の頑なに閉じてきた過去を、解放してくれた。
人と関わることを拒む昴に認めさせた。
あれだけ女を嫌っていた海斗が、女のために今動いている。
そして、今。
龍嵐全員を変えた。
「本当、最高の姫だ。」
守らなきゃいけない。
俺たちを変えてくれた、たった一人の少女を。