総長からの「愛してる」Ⅱ
そこに映るのは、産まれたばかりの未來を幸せそうに抱く、美愛。
病院服を着て、美愛とお揃いの識別バンドをして。
………二度と忘れない。
俺が見た、美愛の最後の幸せな笑顔。
絶望の日々が訪れることを覚悟し、來叶の所に行くのを諦めた日。
誰よりも、何よりも大切で。
心から思っている。
離したくない、好きな女。
「………それでも、俺は…お前の敵になる。」
写真から顔をあげれば、全員が俺を見る。
こいつらも巻き込んでしまうけど、俺は、迷惑をかけることを許してくれたこいつらを信じる。
「行くぞ。」