総長からの「愛してる」Ⅱ
俺の一声で、決意を決め、闘志を燃やした仲間たちは立ち上がる。
次々とドアから出て行く仲間を俺は最後尾から見守った。
全員が出たところで、俺はテーブルに置いてある小さな箱を手に取る。
綺麗にラッピングされたその箱は、まるで開けてはいけない玉手箱に似ている、と俺は思った。
ーーーーでも、これを開けても悲劇では終わらせない。
必ず、俺の……俺たちのハッピーエンドで終わらせなきゃいけない。
部屋を見回して、俺も部屋を出るためにドアに手をかける。
「…………ごめんな、美愛……」
たとえお前の意思と俺の思いが重ならなくても、
俺は俺の考えた道を行く……