総長からの「愛してる」Ⅱ
「それでも、今助けに行かなきゃ……」
「いいか、美愛。
これは暴走族の喧嘩だ。
もしも、あいつが仲間でもねぇ俺たちと共闘したとしたら、それは卑怯以外の何物でもない。
暴走族ではあるが、俺たちは必死にこの世界で生きている。
汚ねぇことをしたら、それは恥だ。
負けることよりも悔しい、“卑怯者” というレッテルを貼られなきゃいけなくなる。」
私は、暴走族の世界がわかるわけじゃない。
だからこそ、廉也の言葉が正しいのかはわかんないし、もしかしたら間違ってるかもしれない。
でも、そんな迷いを口にする前に、廉也が続けて話す…