総長からの「愛してる」Ⅱ



「それでも、今助けに行かなきゃ……」



「いいか、美愛。
これは暴走族の喧嘩だ。

もしも、あいつが仲間でもねぇ俺たちと共闘したとしたら、それは卑怯以外の何物でもない。



暴走族ではあるが、俺たちは必死にこの世界で生きている。

汚ねぇことをしたら、それは恥だ。


負けることよりも悔しい、“卑怯者” というレッテルを貼られなきゃいけなくなる。」




私は、暴走族の世界がわかるわけじゃない。



だからこそ、廉也の言葉が正しいのかはわかんないし、もしかしたら間違ってるかもしれない。




でも、そんな迷いを口にする前に、廉也が続けて話す…



< 98 / 427 >

この作品をシェア

pagetop