シュガーメロディ~冷たいキミへ~


「……そんな反応されると期待しちゃうんだけど」


「は……」


そんな反応、ってなに、と思わず顔を正面に戻してあたしの目に飛び込んできたのは、切実なまでの今野くんのまっすぐな瞳。


自分の喉が立てたゴクリという音を、どこか遠くの出来事のように聞いた。


「……嫌がってないでしょ?」


囁くような微かな声。


それなのに、破壊力は抜群で。


「っ!?な、何言って……っ!ていうか近いんだってば!いい加減はなしてよっ」


「俺のことすきって言ってくれたらはなしてもいいけど」


「!?」


今野くんのセリフに絶句していると、当の本人はしかし自分の言葉にどこか違和感を覚えたようでひとり首をかしげていた。


「うーん…、ごめん、このみん」


「え、何が」


「たぶん好きって言われたら、ぎゅーしてちゅーしてもっとくっついて放したくなくなっちゃうから、やっぱりこのみんのことはなすの無理みたい」


ぎゅ……っ!?


ちゅう!?


な、何言ってんのこの人……!

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