シュガーメロディ~冷たいキミへ~


「あ、このみん顔真っ赤」


「ううううるさいっ!!」


言われたセリフで思わず想像しちゃって、そんな自分の妄想のせいで顔が赤くなったなんて絶対言えない。


それに。


そんな想像して、嫌だって思わなかったなんて、もっと言えない。



……だけど。




「ねぇ、このみん。だからさ」


「もう、わかった!言えばいいんでしょ!!あ、あたしもすきっ」


今野くんの言葉を遮って、勢いに任せて告げると、一瞬遅れて自分の身体が火照って来たのを感じた。


恥ずかしいけど、……死ぬほど恥ずかしいけど、言わずにはいられなかった。


「……へ」


あたしを見る今野くんの顔は、笑えるくらいぽかんとしていた。


「え、え?このみん今なんて」


「だから、好きだってば……。い、言ったんだから早くこの手退けてよ。手首痛いし、背中冷たいし、このままの格好が嫌だったから言っただけなん」


言っただけなんだから。


そう言おうと思っていたのに、簡単にあたしの言葉は遮られた。


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