シュガーメロディ~冷たいキミへ~

「本当に、ごめん」


その言葉は痛みをこらえているのが強く伝わってきて、心の底から謝ってくれているんだって分かった。


「冷たくしてごめん。拒絶してごめん。……せっかく好きって言ってくれたのに、あんなふうに突き放して、ごめん」


「……え?」


まさか告白のことまで謝られるとは思っていなくて、思わずそんな間抜けな声が出た。

さっきまで冷静だった頭が、一瞬にして真っ白になる。


「え、あの。それはもう気にしてないから」


「……いや、ダメ。謝らせて。……俺、知らなかったんだよ。自分が大事に想ってる人に拒絶されるのがこんなに傷付くものなんだって────」



どこか焦ったように、水無月くんはそう言った。


聞き間違いだろうか。


……大事な人、なんて聞こえた気がしたのは。

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