シュガーメロディ~冷たいキミへ~
まっすぐな水無月くんの言葉に、心臓が止まるかと思った。
事実、一瞬息の仕方を忘れていた。
何も言えずに、ただただ、絡められた視線を辿り返すことしかできない。
す、き……?
水無月くんが、私のことを?
「……っ」
あんなに私のことを嫌っていたのに。
あんなに私のピアノを憎んでいたのに。
それなのに、私のことを好きになってくれたの……?
────そう思うと、胸がキュウと音を立てた気がした。
「雪岡のことをこんなに傷付けて、告白だってあんなに冷たく断っておいて、今更こんなこと言える立場じゃないってわかってるけど……。でも」
「っ、み、水無月くん!」
思わず水無月くんの言葉を遮って、叫んでいた。
急に大きな声を出したからか、水無月くんは少し驚いたように私を見た。