シュガーメロディ~冷たいキミへ~
♯ 1
「よっし、じゃあここは正々堂々じゃんけんで決めよう!」
やる気満々にグイッと腕まくりをしてそう言ったのはこのみちゃん。
「おっしゃ、今日の俺様は負ける気がしないっつの!!」
ニヤリと不敵な笑みを浮かべ、拳を突き出したのは今野くん。
「勝っても負けても文句なしね!?いくよ、最初はグー!じゃんけん────…」
え、え!?
何だかわからないまま、慌てて加わったじゃんけん。
……それが、ジュースの買いだしを決めるものだって知ったのは、自分が勝った後だった。