シュガーメロディ~冷たいキミへ~


そう言って吉倉は、俯いたままだった雪岡の鞄に机の上に置きっぱなしだった雪岡のものを入れて、鞄を優しく雪岡に持たせた。


それを見た友哉も、俺にヒュッと鞄を投げてきて空いている方の手でなんとかキャッチ。



「梨音、今日はもう帰った方がいいと思うから、責任持って送っていくこと!」


「……は?」


「ひゅーひゅー、熱いねおふたりさーん」


「今野くんはちょっと黙って」


吉倉に一蹴されてしょぼんとした友哉に同情する余裕もない。


送るって……、もしかしなくても、雪岡とふたりで帰るってことだよな……!?


思わず雪岡の方を見れば、雪岡は今の流れをつかめていないようで、戸惑うよりもきょとんとした不思議そうな顔をしていた。



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