【新】サンタの仕事も楽じゃねぇ
バカラテーブルにはすでに人がたくさんいた。
「よし、勝負だな」
「やっぱり少しくらいは残しましょうよ」
「金玉のちいせー男だなぁ」
タクローはトナカイのけつあたりを叩き、ちっと舌打ちする。
「いいか。俺がよ、この310万を3100万にするから、よーーーく見れ!」
「310円にならないようにだけはしてくださいよね」
「おめーは本当につれねーな」
どこ吹く風。
座っていたお客さんを蹴散らし、ディーラーと向かい合ったタクローはにたりと薄気味悪く笑った。
「クソが」
タクローはディーラーが外国人なのをいいことに悪い言葉を言ってゲームをスタートさせた。