【新】サンタの仕事も楽じゃねぇ
こんがりっちに焼けたタクローとトナカイは湘南海岸に遊びに来ていた。
もちろんただで遊ぶわけがないこの二人は、今年の夏は海の家をオープンして、銭っこを稼ぐ算段だ。
「いやいやタクローさん、やはり海は暑いですな」
汗で湿った背中を小刻みに震わせながらトナカイは隣でうだうだしているタクローに話をふる。
「今いーところなんだから話しかけるなや、タコ野郎」
罵倒はタクローの挨拶でもある。
いちいち気にしてられないトナカイは、軽く受け流し、タクローが双眼鏡で一心不乱に覗きこんでいる場所に顔を向けると、そこには、、、
水着のお姉ちゃんたちがてんこ盛り。
「まさかとは思いますが、まさかと思いたいですが、タクローさん、もしかしてその双眼鏡って」
「大枚はたいた甲斐があったってもんだぜ」
「それってダメなやつじゃないですかっ!」
トナカイがそれを取り上げにかかるがそれは華麗にかわされる。