ボクはキミに恋をした
するとギンさんは不気味な笑みを浮かべた。真っ暗だけど狼だから表情がわかる。
「ケン、そろそろお前町に降りろ」
その言葉にボクは目を輝かせた。
ボクら狼の掟、大体の言葉・行動がわかったらリーダーの指示で町に降り、1人前になるまで滞在するというもの。
ボクは今まで町に降りたことがない。山の頂上から夜景を見渡すぐらいで、ニンゲンがどんなものか知らない。
ずっと降りたかった町に降りれる。
「やったッ!ギンさんアリガトウございます」
ボクは嬉しくてピョンピョン跳ねた。