ボクはキミに恋をした
天国…。
さすがのボクでも天国を知っていた。
父さんはボクが10歳のときに天国にいったから。
ボクでも寂しかった。大好きなカゾクが居なくなった時は。
だから梅ばあちゃんも寂しいのだろう。
そう思うだけで涙が出てきた。
「おやまぁ。ケンは涙もろいのかい?良い奴じゃのぉ。でも今はもう寂しくないから気にするでなか」
梅ばあちゃんはニカッと笑いピースをボクに見せてきた。
その笑顔は作り物じゃなくてホンモノだったから、ボクは安心したんだ。
「とりあえず今日からお前は山下ケンだ。明日から学校だからのう。問題起こすんじゃないんだぞ?」
そうか、明日学校…。
ニンゲン沢山なのか…。
なんだか自然に頬が緩んでしまう。
「山下ケンですネ!わかりました!じゃぁもう寝ます。お休みなさい梅ばあちゃんッ!」
そう言い、スキップで外の寝床へ行く。
馬鹿かお前は、と梅ばあちゃんがボクの腕を掴み家から出ようとしたのを止めた。
…?ナンダ??
「ニンゲンは外で寝ない!!!!!!!」
スミマセン…。
ニンゲンって難しいですネ。
明日、疲れそうです。