海猫-umineko-
その頃の幼い私はとにかく明るくて無邪気で何も知らなかった。
母親も父親も優しくて温和で。
そんな、私達3人家族の家庭ではいつも笑顔が絶えなかった。
しかし、ある日亀裂が入る。

母親が男を作って一緒にいるところを父親が飲み会の帰りに見たらしい。
私はその時8歳で、その時は母方の祖母のうちにいた。
その日から母親と父親は夜中によく喧嘩するようになった。罵声、泣き声、悲鳴、物が壊れる音。毎日の温かい家庭が嘘のようで。
私は嫌で嫌で仕方がなかった。
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