転がる消しゴム [短]
次の日の学校、
私はすっかり小さくなった消しゴムを
使っていた。


好きな人の名前なんてとっくに消えていた。


HRで私達は文化祭の準備を進めていた。
私はプログラムに載せるイラストを
描いていた。


そろそろ買い換えかな…


そう思いながら消しゴムに目をやる。





「ごめん、相田!!消しゴム貸して!」




「…え!?」





一瞬のうちに
私の小さくなった消しゴムは
模造紙の上で働いていた。





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