*ちぇりーダーリン*
「あいつ誰??」

リョースケをさしながらキリヤは訝しい顔で言う。

「あっ、えと…いとこのリョースケさん」

ってことにしよう。


それで、キリヤは納得したみたいで、あたしは、話があるからってリョースケを向こうに行くよう指示してキリヤと視線を合わせた。

静まりかえった公園のせいで、この雰囲気が余計に重いものに感じた。

「…俺、笹川のこと…好きなんだ…。付き合って欲しい…」


キリヤ…。


顔を真っ赤に染めたキリヤは、不器用に笑った。


キリヤ…。


ありがとう。


気持ちは嬉しいよ。


だけど、その気持ちに応えることはできない…。


胸の奧がぎゅってなった。


 応えなきゃ…。


あたしは深呼吸をした。


「ごめん。キリヤの気持ちはすごく…嬉しい。だけど…、好きな人がいるから…。その気持ちには応えられない…」


「………。
そ…っか…。
なんとなくわかってたけどな…」


「………。」


「ありがとな。これからも…、友達で…いてくれるよな?」


ごめんね…キリヤ…
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