*ちぇりーダーリン*
「だめ!!
殺すなんて!!
事情がどうとか関係ないんだよ!!殺すなんてことダメなんだよ!!
それに、カナが悲しむじゃない!!」


「…佐藤さん…」


「カナに謝って。
それから、リョーヘイくんにも」


リョースケはあたしの方を向いた。


 「…すみませんでした…。」

「…あ…、うん」


なんだか拍子抜けしちゃうくらいに、あっさりした謝罪。


あたしは意外と素直に受け入れられた。


それは、心にリョーヘイの存在があるから。


「うん。仲直り、だね」


ココは満面の笑みで笑った。


「笹川さん。
約束通り、兄さんを探す手伝いをしましょう」


…約束??


あたしはきょとんと首を傾げる。


「好き、という気持ちを教える。という約束です。
この気持ちは、教えられるものではないんですね。
僕がこの気持ちを知るには、
僕自身が好きと感じなければ…」


そう言ってココを引き寄せた。
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