*ちぇりーダーリン*
「…今なら、兄さんのことわからないでもない…」


そう言い残すと、消えた。


リョースケ…。


なんだか温かい気持ちになった。


「カナキ…。
俺…」


 「どうして勝手にどっか行っちゃうのよ!!
どれだけ心配したと思ってるの!!
あたしの気持ちも聞かないで!!」


 リョーヘイに会ったら最初にこう言おうって決めてた。


だって、なんの連絡もなしにあたしをほったらかしたんだもん。


「あ…。ごめん。
…だって…、カナキは…久世くんとの方が…」


―ばちん


あたしはリョーヘイの頬を精一杯背伸びして挟んだ。


それで、引き寄せてキスした。

「カ…」


「キリヤがなんだって??
あたしは、リョーヘイのことが好きなの。
幸せは…リョーヘイと一緒じゃなきゃ掴めないの!!」


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