虹のソラ

一年後

それから一年の月日が経った。
颯太とあたしの距離はあのまんまだった。

どんなに見つめたって、無理だって分かってる。
分かってても・・・諦めきれない。



「こぉーのぴィッ!今年の一年は可愛い子ばっか♪年下の彼氏でも作っちゃおっかな~★」
「勝手に作れば?あたしは、年下あんまスキじゃなぃから。」
「そーなんだっ。なんか地味~な顔してるけど?」
「あぁ、気にしないで。」
「あっうん! この子なんて、めっちゃ可愛いんだよ...」


なぜ地味な顔をしているかというと・・・
「うあああ~っ!やっぱ同じじゃぁーん♪」
「はっ・・・?!なぜ秦夜があぁぁぁぁぁぁ?!????!!!」
秦夜に手招きをされて、廊下に出る。

「あのねぇ、教室まで来ないでくれる?」
「いいじゃないですかっ。」
「もう、しつこいぃ~。」
「いいじゃないですかっ。しかも、俺様なぁ・・・サッカー部に入ったんだよー♪」
「はぁ?」
「はぁって・・・。好未は、覚えてないんでちゅか~あ?」
「好未っつぅな!!!!!先輩と呼べ!!!その、『ちゅか~あ?』とかの赤ちゃん語もやめてーーーぇ!」
「はいはい、辞めますよ。
で、話は戻るけど、先輩は、「サッカーとかカッコいいよねぇ。』って言ってたから、サッカー部に入部したんですー!」
「はぁー?それだけでフツウ入部する?」
「そりゃぁ・・・俺をカッコいいと思ってほしいし、俺のことを好きになってほしいからな♪」
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