虹のソラ

「和歌那っ！メアド教えて？」
「ごめっん・・・。覚えてないや。」
「そぉっかぁ・・・。じゃぁ、今度教えてね。」
「うぅん・・・。」
何よぉー、遠慮しなくていいのにさっ。


メアド聞くの諦めたわ。
ボーッとしてたら、いきなり話しかけられて。
「好未ちゃん？」
「はい・・・？」
「あたし、長谷川柚羽ーっ！きゃはははははー。」
・・・テンション高っ！驚き！こんなに大人しそうな人なのに・・・ねぇ。
「好未は、左藤好未ぃ・・だよ。」
「きゃー！かわいーいっ！」
？？？？？？？？？意味わかりませんよ。あ、名前か。
「あ、ありがと。」
「照れてるとこ可愛いー！」
「いやぁ・・・。」
さらに照れてしまう。これが“お世辞”っていうんだね。
「お世辞じゃないよー♪」
嘘つけ。可愛くないし、名前も古臭い。この名前キライなんだよねー。もうちょっと可愛い名前にしろってぇーの・・・。

「唯ちゃーん？だ・よ・ね。」
「うんっ！柚羽ちゃん？」
「そっ！名前似てるねぇー！」
た、確かに。
「そだねぇ。」

「間違えたりして？」
うぅ！副嶋ぁーーーー。
「あはははは。」
颯太めぇー！笑うんじゃねぇよっっ！
「間違えないって！」
「「ほんっとー？」」
「う、うん！本当だよっ！」
「「ほんっとかなぁー？」」
「本当だって！」
こんな言い合いが続いて、唯ちゃんと柚羽ちゃんは、苦笑い。
「好未ちゃんも大変・・・だね。」
「う・・・うん。」
こんな人生だから、しょうがないよ、うん。