体操座りと救世主
11、愛の名前
翌日、戸上の家を訪ねると、みんな外出の準備をしていた。
「あれ、戸上どっか行くん?」
「あ、タケ。おはよう。今から龍守神社行く。」
「へ?今から?」
幸成くんは張り切っている。
「善は急げ言うやろ?タケくんも行こうや。」
「え、いや俺は何の準備もしてないし、」
「着替えとかなら俺の貸すよ。俺よりちょっと小さいくらいやろタケくん。」
何気なく毒を吐く幸成くん。悪気ないんだろうな。
「幸成。タケ困っとるやろ。」
「でも一緒に行った方が楽しいやんー。」