体操座りと救世主

俺が驚くと、果歩さんはまた笑った。

「あの、果歩さんは何才ですか?」

「ヒロくんと同じよー。タケくんの一個上。」

「早くに…結婚したんですね。」

「ヒロくんとは高校のときから付き合いおってね、高3のときお腹に赤ちゃんできて、そのまま結婚したの。」

なるほど。授かり婚というやつか。

あれ、でも…

「お子さんは?」

果歩さんは眉を下げながら言った。

「流産しちゃった。」

「…え?」

どうしよう。余計なこと聞いてしまった。

「…ごめんなさい。」

「謝らないで。なんかこっちこそごめんね。」

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