体操座りと救世主
「え、」
「ごめんなさいね、変な話して。タケくん、ヒロくんのことよろしくね。」
「え、ちょっと待って果歩さん、」
「大学でもいっぱい出会いあるでしょ?大学入るのも私とヒロくんが離れられるいいキッカケだと思ったの。私にヒロくんを縛る権利なんてないから。」
悲しそうに笑う果歩さん。
「そんな、果歩さ…あ…」
気付けば、果歩さんの後ろにナカヤンが立っていた。
「ヒ、ロくん…起きてたの?」
「話し声がうるさくて目が覚めた。」
「ごめんなさい…」
ナカヤンは果歩さんの横に座る。
「なあ果歩、お前そんなこと考えとったん?」
「…」
「子どもがおらんと、俺はお前を縛れんの?」
「え…」